笑説は事実より喜なり

笑説家 ヤマウチツヨシ/岡本太郎氏の『用心深く、いや臆病に今までの使い古されたパターンをなぞって何になるか』という言葉に感銘を受け、使い古されてないパターンのブログはじめました。

【恐怖】イチローを知らない男

 

こんにちわ。

エイプリルフール当日は警戒心が強くまったく騙されないのに、その数日前にある「月亭方正卒業」のやめへんでドッキリには毎年騙されている、僕です。

 

いよいよ四月に入り、気持ち新たな新年度が始まりましたね。

この時期はとにかく興奮してます。だって大好きな野球が始まるシーズンですから。

春の高校野球プロ野球、さらに海の向こうではメジャーリーグが開幕するってなもんで、もう大阪王将鈴木奈々みたいにテンションがやばいことになってる。

で、ですね。こんなに僕が野球を熱っぽく話してもまったく興味がない人が大勢いるってことは百も承知しています。

この世の中には野球に興味のない人、ルールを知らない人がそれはそれは沢山いることでしょう。

でも、ですね。野球というスポーツを憎しんでいる人って果たしているのでしょうか?

もう野球が嫌いで嫌いで仕方がない人って。

それがいるんです。野球を恨みつらむ人がいるんです。

今回紹介したいのは、そんな不思議な友人です。

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【恐怖イチローを知らない男

 

彼の名はカズキ。

心の底からキムタクを愛し、心の底から野球を嫌う男。

日本のトップアイドルの代名詞ともいえるSMAPのキムタクを工藤静香顔負けなくらい全力で愛する。

たぶん工藤静香がカズキの存在を知ったならば、私じゃ勝てないと悟って「慟哭」歌いながら一晩中泣くだろう。

そして、日本のプロスポーツの代名詞ともいえるプロ野球を積年の恨みがあるかの如く全力で嫌う。

たぶん中居くんがカズキの存在を知ったらならば、「青いイナズマ」歌いながら一晩中ブチ切れながらゲッチューしてるだろう。

さらに詳しく説明すると野球というスポーツが嫌いで、それ以上に"プロ野球"をもっと嫌いで、さらにそれ以上に"プロ野球選手"という職業を嫌う謎の男だ。

あまりに嫌うものだからプロ野球観戦中に身内がホームランボール直撃して亡くしてしまったんじゃないかって思ってたが、そのような事実は一切なかった。

ある日、どうしてそんなも嫌いなのかを聞いてみたんだ。

すると返ってきた答えに僕は唖然とした。

 

『あいつら野球しかしてないくせに給料もらいすぎ』だって。

 

 

お前に一体なんの関係があるのだろうか。

 

お前にまったく関係のないことだろう。

 

お前球団社長でもなければ関係者でもない。なぜ中日の落合GMみたいなことを言ってるんだ。

でもまぁ世の中にはいろいろな人がいるからしょうがない。

嫌いなだけならまだ許すよ。どんな理由にせよ、それは人それぞれだからね。

しかし、僕はどうしてもこの男の許せないことがある。

それは、プロ野球が嫌いな事を全力でアピールしたいがために、プロ野球選手の名前を誰ひとり知らないフリをするのだ!

 

話は数年前にさかのぼる。

ある日、野球に興味がない人でも知っているであろう人物、清原和博(西武―巨人―オリックス)の現役引退試合があった。

あのPLのキヨハラね。桑田清原のキヨハラね。

漢気じゃんけんのキヨハラね。

その翌日、僕はカズキと2人で早朝からジョギングをしていた。

他愛もない会話をしながら走っていたのだが、ふと前日の清原の引退試合を思い出した僕は話を切り出した。

「昨日さ、見てないとは思うけど、清原の引退試合があったんだけどマジで感動したよー!」

もちろん彼が野球を嫌いなのは知ってる。だから見ていないこともわかっている。

その辺も配慮して「見てないとは思うけど」と前置きして話を振った。

ただ、ひとりのスポーツ選手の引退という最後の花道に感動したから、共感してもらえると思ったんだ。

すると彼は僕に目を合わせることなくこう言った。

 

『えっ?清原?誰それ?知らんし』

 

 

ふざけんじゃねーよ

いくらなんでも清原のこと知らねーわけねーだろーが。

30歳過ぎた成人男性が、清原の名前を聞いたことすらないなんてあるはずがない。

僕は声を荒げてた。

「知ってるのにわざと知らんフリするのやめろ!」

すると返ってきた答え、それは

 

『育ってきた環境が違うからねー』

 

 

 

 

そっか、じゃあ好き嫌いは否めないね。

 

てやかましーわ!!

 

さりげなくセロるな!セロリを口ずさむな!

野球嫌いをアピールすると共にキムタク好きをアピールすんじゃねーよ。

自分の人生と歌詞の世界観をシンクロさせやがって。二度とセロリ歌うんじゃねーぞ!

 

でもまーとにかく百歩譲って「清原を知らない」っていうのは、まだ我慢しようじゃないか。

でもね、これだけは絶対に許しませんよ。

この人を知らないフリをするのは絶対に嘘だからな。

日本が世界に誇る最強のスーパースター。

 

そう、世界のイチローだ。

 

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僕が世界一尊敬してるスポーツ選手のイチローを知らない人が、ここ日本にいると思いますか?

もう知らなかったら日本人じゃありませんよ。

もう日本人サクッと引退してくださいって話ですよ。

今の総理大臣を知らない人はいたとしても、イチローを知らない人はいないはずですよ。

 

忘れもしない、あれは2009年3月のことだ。

野球の好きとか嫌いとか関係なく、日本国民が大熱狂した野球世界一決定戦「ワールドベースボールクラシック」(WBC)の決勝戦

 

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日本対韓国、同点で迎えた延長10回表。

 

イチロー対イムチャンヨンの伝説の対決。

 

 

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改めて言っておきますが、瞬間最高視聴率が驚異の56%を記録した

このイチローの2点タイムリーヒットによって世界一を決めた翌日のことですからね。

数年後とかでもなく翌日。WBCで世界一になった翌日のことです。

 

友達がたくさん集まる機会がありまして、そこでみんなで談笑していました。

そのときの話の話題って言ったら、そりゃーもう昨日のイチローのこと。

「昨日のイチローヤバかった!」「マジで感動して泣いた!」

そんな会話が飛び交いまして、会話は超大盛り上がりしてるわけですよ。

すると少し離れたところでカズキがこっちを見ていた。

ドラクエのやられたモンスターっぽい顔して仲間になりたそうな目でこっちを見ている。

楽しそうに会話に花が咲いている僕たちにカズキは少しずつ近づいてきた。

僕は少しワクワクしていた。

「アイツ、まさかイチローを知らんフリしないだろうなぁ」

そんなことを考えながらカズキの第一声とリアクションを楽しみにしてる自分がいた。

輪に加わったカズキ。

さすがにイチローは知らんフリできないと悟ったのだろうが、いかんせん野球に興味ないってことをどうにか必死でアピールしたい。

だってプロ野球選手が大っ嫌いで、嫌いな理由は「給料もらいすぎ」。

イチローは、他のどんなプロ野球選手よりもの凄い給料を貰っているんだから、もう全力で嫌わずにはいられない。

ここで嫌わないと今までの言い分が台無しになってしまう。

そこで彼がひねり出した答えが、これだ。

 

 

 

『さっきからイチローイチローて聞こえるけど、もしかしてだけどアメリカのイチローのこと?』

 

 

 

 

 

 

あったりめーだろーがコラぁぁぁあああ!!!!

 

「もしかしてだけど」いらんだろーがコラぁぁぁあああ!!!!

 

この時どぶろっく流行ってねーだろーがコラぁぁぁあああ!!!!

 

「アメリカの」もいらんだろうーがコラぁぁぁあああ!!!!

 

なんでわざわざ世界一になった翌日に、一般家庭の長男として生まれたであろう「いちろう」君の話で大盛り上がりしなきゃなんねーんだよ!

 

山本太郎に聞いても小沢一郎の話とは思わねーよ!

 

むしろ小沢一郎に「いちろう凄いね!」って話しかけても自分のことじゃないってわかるだろーが!!

 

なんてったって「生活の党と山本太郎と仲間たち」の党首ですからね。

こんなふざけた名前付ける人を世間が凄いと思うはずがない!

 

 

あの日から長い歳月が経ちました。

野球嫌いのカズキも、なにやら心境が変化したようだ。

結婚をして二児の父親になると社会の荒波に揉まれたのか野球に対する激しい嫌悪感はなくなり、働く日本の中年男性の希望として、世界で今なお戦い続けているイチローを純粋に応援しているようだ。

もちろん僕もその一人だ。

そんなイチローのメジャー13年目のシーズンはマーリンズでスタートする。

 

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マーリンズの入団会見の時、イチローは言った。

『「これからも応援よろしくお願いします」とは僕は絶対に言いません。』

まぁこれがいつものイチロー節。

俺には「がんばってみるよ、やれるだけ」と言ってるように聞こえる。

この先にまだ残されている「メジャー3000本安打」まで残り156本、「MLB最多安打記録4256本」まで日米通算ではあるが残り134本。

全盛期とは違いレギュラーが確約されていない今のイチローでは二年ほどかかるかも知れないが、この大記録をなんとか達成して欲しい。

 

俺もカズキもずっとイチローを応援してるぞ!!

 

だって、つまりは単純に君のこと好きなのさー!!!

 

あれ?なんかこんな歌なかったっけ・・・