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笑説は事実より喜なり

笑説家 ヤマウチツヨシ/ガッカリさせない期待に応えて 素敵で楽しい いつものブログを見せる予!定。(BLOGで起こせよムーヴメント)

【世界のムチロー伝説】 第二話「無限に終わらない朝掃除」

 

▼第一話はコチラ▼ www.monoii.net

 

第二話「無限に終わらない朝掃除」

 

思い返せば高校時代からもそうだったんだ。入学したばかりのムッチーは少し悪ぶっていた。

持ち前の甘いマスクを武器に不良っぽく学ランを着こなす姿は、まるで全盛期の「尾崎豊」を彷彿とさせるようなスター性を秘めていた。

 

誰にも縛られたくないと逃げ込んだこの夜に自由になれた気がした15歳の少年は、華の高校生活を夢見ていた。

しかし、そこには最大の誤算があった。

この高校、逆に15歳まで不良だったヤンキーすらも真面目に変えてしまうほどの凄まじい暴力と恐怖に満ちた「史上最狂の縦社会教育」を叩きこまれる厳しい学校だったのだ!

彼は入学すると同時に、心ひとつも解りあえない大人たちを睨むと、速攻で目を付けられ、そしてボコボコにされ、わずか数日で自分の存在が何なのかされ解らず震えていたのだ!

超高層ビルの上の空、やっぱり届かない夢を見てるのである。

そう、これが俗に言う「この支配からの入学」パターン。

逆に入学しちゃった稀なパターン。

晴れて支配へと入学した彼は、夢見ていたモテモテのスクールライフは即終焉を迎えた。

そしてここからが彼の「悲劇のヒーロー人生」の始まりだったのだ。

 

ただでさえ厳しい学校だったにも関わらず、ムッチーだけは特に厳しい管理下のもとで学校生活を送ることになった。彼はとにかく先生から目を付けられていたのだ。

そして彼をトコトン苦しめた制度、それが「朝掃除」である。

この学校には悪いことをした生徒、又は先生が単純に気に喰わなかったら生徒に「朝掃除をさせる」っていうペナルティーがある。

とにかく何か"悪いこと"をしたら朝掃除をさせるのだ。

その「悪いこと」の例をあげると、

・遅刻 ・くるぶしソックスの着用 ・白以外のソックスの着用 ・白以外のTシャツの着用(すべてワンポイントは審議) ・刈上げ以外の髪型 ・前髪が目に入る長さ ・モミアゲが綺麗にそり落としてない

等々、その審査の規定は様々だ。

一番初めの「遅刻」はまぁわかる。だがそれ以外は対して何が悪いのかわからない。

これは男子生徒の一例だが、「女子生徒には優しい」等という優しさはこの学校にはない。

女子にもそれ相当の厳しい審査があるのだ。

恐らく先生たちは、とにかく生徒にキツイ思いををさせたいだけで作ったルールなんだろう。

 

だからたまに朝掃除に女子48人、男子100人くらい集合してる時もある。

 

 

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ここはAKB48劇場かよ!!

 

 

教師は全員秋元先生かて!!

 

(A)朝(K)校門を(B)バッチリ掃除!

 

朝掃除公演スタート!

 

それじゃあ歌います「フライング掃除ゲット」♪

 

やかましーわ!!!

 

朝早くから集まりすぎだろ!

 

そしてこの朝掃除システムだが、実はトンデモナイ無限の魔力を秘めている。

それは、朝掃除する人はその朝掃除に遅刻すると「朝掃除日数」がさらに加算されていくのだ!

つまり通常の場合、リミット8時30分までに登校。

しかし、朝掃除期間中の生徒の場合は7時30分までに登校しなけらばならない。

それまでに登校しないとまた遅刻扱いとなり、朝掃除が加算されるというシステムなのだ!

この負の連鎖にどっぷり浸かるとどうなるか?

そう、朝掃除が「無限ヘビーローテーション」で終わらなくなるのだ!

まさに闇金ウシジマくんの世界。一度借りたら抜け出せないのだ!

このシステムがムチジマくんを苦しめた。

彼は朝掃除を任命された日から最短1週間で乗り切れるのハズだった。

ハズだったのに彼はなんと"一学期"の間、ずっと毎日朝掃除をしていたのだ!

三か月間、毎日熊手を使って朝掃除!「Everydayクマァーテェ」!

朝掃除が終わりかけた最終日に限って、もれなくまた遅刻するのだ!

もしくは何か対して悪いことでもない悪いことが見つかって、朝掃除をさせられるのだ!

彼はよく俺にボヤいていた。

 

『くそぉぉまた遅刻したよ・・・俺は何でこんなにダメなんだ・・・』

 

 

俺はもうとっくに気づいていた。

登校時間が他の生徒より一時間早いのが基本になっているムッチーは、もはや誰よりも真面目な生徒になってるということを。

悟飯がすでに自分より強くなっていることに気づいた悟空のように、俺はもうムッチーが俺らよりはるかに真面目な生徒になってることに気づいていた。

しかし本人には全くその自覚がなく、自分の愚行をたびたび悔やんでいた。

いつまでも「掃除するフォーチュンムッチー」見て、人が洗脳されるってこういうことなんだなって悟った瞬間でもあった。

この支配からは当分無理だろうが、せめて朝掃除からはサクッと卒業できたはずだ。

「アサーソージをシュシュ」っと終わらせてほしかった。

いつの間にか"尾崎豊の世界観"どころか"AKB48の世界観"に変わり果ててしまったムッチー。

だが本当の悲劇は、こんなもんじゃ済まされないのである。【続く】

 

www.monoii.net